顔面けいれん-微小血管減圧術
顔面けいれんはどんな病気?
顔面けいれんは顔の半分が自分の意志とは関係なくピクピクする病気です。通常、目のまわりから始まり、徐々に口元へ広がっていきます。更に進行すると、まぶたと口元が同時に引っ張られ、顔が曲がったり、マヒして動かなくなったりします。中年以降の方に多く見られますが、若年者でも発症します。
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顔面けいれんの原因は?
脳の血管が、顔面神経という神経を圧迫することによって起こります。また、脳腫瘍などの病気が原因で生じることもあります。従って専門的な検査を受ける必要があります。
顔面けいれんの診断は?
MRI検査にて、顔面神経と血管との関係を調べることによってわかります。当院では、『誰もがわかる最新の画像』を作ることができます。外来で20分程度の検査です。(狭い場所が苦手な方は、個別に対応しますので安心してください。)
顔面けいれんの治療は?
顔面けいれんは治療をしなくても、命に関わることはありません。しかし、社会生活に支障が出るようになった場合(車の運転中に突然視界が悪くなったり、人と会うのがおっくうになってしまったり‥‥)には、何らかの治療が勧められます。
初期の場合には、薬の内服やボトックス注射による治療を考えますが、これらは神経の圧迫を解除する治療ではないため、全快にはつながりません。根本治療は、顔面神経を圧迫している血管を神経からずらすことです。手術は全身麻酔で行います。耳の後ろの皮膚を約5cm切り、骨に500円玉程の穴を開け、そこから顕微鏡を使って、顔面神経と血管を実際に見て、慎重にずらします。ずらした血管が再び神経に当たらないようにします。手術時間は約3時間です。
顔面けいれんの多くの方は、手術後早期に症状が改善しますが、1〜2年かけて症状が消える場合もあります。100人手術をした場合、約95人の方に効果が得られます。